Appleは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響により、今年の主要な年次開発者会議をオンラインで開催しました。世界開発者会議(WWDC)の基調講演は2020年6月22日に開催されました。同社は、iOS、macOS、iPadOS、tvOS、watchOSのアップデートなど、将来に向けた最新のオペレーティングシステムを披露したほか、MacでIntelチップから独自のカスタムApple Siliconに移行する計画も明らかにしました。
iPhoneのオペレーティングシステム(OS)アップデートであるiOS 14には、多くの新機能が搭載されています。しかし、新機能(アプリ)の中であまり注目されなかったのが「翻訳」アプリです。Appleは、最高クラスの翻訳機能を誇るGoogleの「翻訳」アプリと真っ向勝負を挑んでいます。

Apple Translateアプリのデザインはシンプルです。翻訳する言語と出力(翻訳)言語を選択するだけです。ユーザーは片側にテキストを入力すると、その言語が自動的に希望の出力言語に翻訳されます。アプリの動作はGoogleの翻訳アプリと非常に似ています。これは当然のことですが、翻訳アプリにはどのような違いがあるのでしょうか?
Appleの翻訳アプリは、リリース時点でアラビア語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語の11言語に対応しています。アプリはユーザーの過去の翻訳を保存できます。ユーザーは過去の翻訳をすべて振り返って確認することができます(保存期間や件数はまだ不明です)。
Appleはデータのプライバシー保護のため、iPhoneなどのデバイス上ですべてのデータをローカル処理できる自社製のNeural Engineを採用する予定です。このアプリは翻訳にインターネット接続を使用しますが、オフラインでも使用できると報じられています。ただし、オフラインでの翻訳品質は、インターネット接続時の翻訳品質に及ばないという報告もあります。