



写真の聖杯と呼ぶにせよ、マーケティングの誇大宣伝と呼ぶにせよ、企業は長年にわたり「一眼レフ並みの高画質コンパクトカメラ」の開発に取り組んできました。EOS M(800ドル)は、キヤノンがこのカテゴリーに初めて正式に参入した製品です。エントリーモデルのT4i/650D一眼レフを、広く称賛されているS100よりわずかに大きいだけのミラーレスボディに凝縮しました。これはかつてキヤノンが不可能だと示唆していた技術的偉業です。ニコンやソニーが既に発売しているミラーレスカメラに対抗するために設計されたEOS Mは、一眼レフカメラの主要な利点である交換レンズと中型18メガピクセルAPS-Cセンサーを愛好家に提供しながら、ユーザーインターフェースを合理化し、ほとんどの操作に3インチのタッチスクリーンを採用しています。
EOS Mがユーザーの興味を引く主な理由はサイズです。4.29インチ x 2.6インチ x 1.26インチで、キヤノンの3.9インチ x 2.36インチ x 1.1インチのS100よりわずかに大きいだけですが、より大きなセンサー、フラッシュアクセサリの使用、オプションのアダプターを使用して古いキヤノンレンズをサポートする新しい交換可能なMレンズシステムを備えています。
T4iと同様に、EOS Mは1080pの動画撮影と最大ISO感度25600に対応し、さらに31点オートフォーカスシステムを搭載しています。これらはすべてDIGIC 5プロセッサーによって支えられています。また、850ドルのT4iとは異なり、キヤノンはEOS Mに22mm(35mm判換算)の単焦点レンズを800ドルという低価格で同梱し、18-55mmレンズやEFレンズアダプターとのより高価なバンドル版も提供しています。一部の国(米国を除く)では、EOS Mに小型の着脱式フラッシュが同梱される予定です。
EOS Mは単体で見ると、4色展開となる塗装済みマグネシウム製フレームのおかげで、驚くほど小型で堅牢です。しかし、依然として大型レンズを必要とする小型ボディを除けば、T4iや、例えば可動式スクリーンなどの斬新な機能で性能を高めたソニーの最新NEXシリーズと比べて優れている点はありません。また、EOS Mのオートフォーカス速度、特にEFレンズ使用時の速度については、未解決の疑問がいくつか残っています。EFレンズはT4iと同等の画質を提供するはずです。