先週、Appleはワールドワイドマーケティング担当SVPのフィル・シラー氏が同社での役割を縮小すると発表しました。シラー氏は今後、App StoreとAppleイベントを統括し、Appleフェローの称号も取得します。
Fandom.comによると、Apple Fellowとは、社員でありながら会社での功績が認められた幹部のことです。フィル・シラー氏は決して引退するわけではなく、より小さな役割を担うことになります。

シラー氏の後任には、以前プロダクトマーケティングに所属していたグレッグ・ジョズウィアック氏が就任します。ジョズウィアック氏はAppleの製品紹介ビデオに多数出演しており、WWDC後のDaring Fireballのトークショーにも出演しています。

Appleは、Apple Newsroomプラットフォームを通じて長文の記事を公開し、シラー氏が30年にわたり同社のマーケティング戦略を「指揮」してきたことを指摘しました。また、 CEOのティム・クック氏の発言として、シラー氏が同社に果たした主要な貢献の一部も紹介されています。
新しいオンラインのみのWWDCを主導
2020年の世界開発者会議(WWDC)は、新型コロナウイルスの流行により、今年はオンラインのみで開催されました。参加者や報道関係者は、このイベントが例年並みの成果を上げられるかどうか不安を抱いていました。
しかしながら、このイベントは素晴らしい実行力で高く評価されました。Appleは、シラー氏が今年のWWDCの取り組みを率先して主導したと指摘しています。同社はOSのメジャーアップデートを発表し、Intel製チップから自社製チップへの移行計画も発表しました。

「Appleで、スティーブ、ティム、そしてその他多くの素晴らしい友人たちと共に、大好きな製品に携わることができたのは、私にとって夢の実現でした」とシラーは語った。「27歳でAppleに入社し、今年60歳になり、人生において計画的な変化を起こす時が来ました。Appleが私を受け入れてくれる限り、私はここで働き続けます。私は6色の血を流していますが、これからの数年間は、家族や友人、そして私が深く関わっているいくつかの個人的なプロジェクトのためにも時間を作りたいと思っています。」